Lebanonレバノン

レバノンは1975年に始まった内戦から渡航禁止になっていて、奈良からローマまでのシルクロードの道を

踏破したいと願っていたのだけれどあきらめていました。ところが外務省が渡航許可を出してきましたので

飛びつきました。やっとシルクロードの旅が完成できると。

 レバノンはアジア西端の国で岐阜県と同じくらいの1万平方キロ程で決して広くはない国土ではあるが海あり山あり大河ありそして砂漠までもある。何より訪れたかったのは文字に書かれた歴史が始まったのが5000年前くらいからあり、アルファベットの文字体系があることも重要。フェニキア人と呼ばれた人々が地中海へと進出していった。フェニキア人という名称は特産品だった赤紫の染料に由来することで転用された。フェニキア人が西方ギリシャにもたらしたものは、中東であるのに標高3000mを超える山脈があり雪を頂いている、レバノン杉(国旗の真ん中に表記)を用いて船を造り地中海へと進出。キプロス島、シチリア島、サルディニア島、ジブラルタル海峡へと交易ネットワークが広がっていった。またレバノンはワイン源流の地でもある。レバノン山脈には聖書の時代からブドウ畑でおいしいワインが作られていた。昼食や夕食の料理の際、レバノン名物の”メゼ”(温かいのと冷たいのがある前菜みたいなもの)が数種必ず机上に並びワインの香りと共に究極の食事。

野菜自体にとても風味がありシンプルなフライドポテトであってもとてもうまみがある。ひよこ豆のペースト、パセリの刻みに、トマト、玉ねぎ、ミントのみじん切り、オリーブオイルとレモン汁、塩で味付けしたサラダなど20以上の小皿がならぶ。そしてそこに”アラク”アラクは無色透明であるが水を入れると白濁する。

小ぶりのグラスを白く満たす命の水、百薬の長。レバノン産の白ブドウから造られる。長いこと寝かせて頂く

アラクは野菜料理、肉料理全てに合う。地中海各地でもイラクではナツメヤシを原料としている。ブドウの

アラクは地中海各地で作られ、飲まれていて、トルコではラク、ギリシャではウゾウ、フランスではアブサンと呼ばれている。

内戦が長く続いたのに、遺跡は保存されていてベイルートの街中の建物は修復されてヨーロッパの雰囲気。

中東のパリと称されるだけあり統一されたヨーロッパ調の街並みはとても美しく、内戦からの復興を感じました

                                                                                                       2019.2.18~2.25