六月 奈良
2010年6月5,6日高校の同級生と10人で奈良へ行きました。
各地から法隆寺で集合しました。さすがに世界遺産であり、世界最古の木造建築の
法隆寺は修学旅行生徒でいっぱいでしたが以外とゆっくりと仏像と対面できました。
大講堂には薬師三尊・四天王(平安時代)。金堂には聖徳太子のために造られた
飛鳥時代の釈迦三尊像・用明天皇のために造られた薬師如来・間人皇后のために
造られた阿弥陀如来・白鳳時代の日本最古の四天王像が邪鬼を踏みつけている。
どの仏像もお顔立ちが平安時代と違って細面で目の形がアーモンド型で微笑みを
浮かべていらっしゃる。じーっと見とれてしまいました。名古屋や東京で博物館展
を見たときの雰囲気と違って、お寺の建物の中で見る仏像はとても崇高な気配が
します。美しいなとも思います。聖徳太子の言葉「世間虚仮 唯仏是真」が伝わって
くるようです。五重塔の最下層の四面の内陣には飛鳥時代の塑像が釈迦入滅の様子・
唯摩居士と文殊菩薩の問答・舎利の分割・弥勒菩薩の説法の様子を表わしていて
釈迦入滅は悲嘆に暮れた人々の嘆き悲しむ表情がとてもリアルです。中宮寺も
藤の木古墳も素晴らしかったです。やはり古代の事物が眼前に展開するさまに圧倒。
秋篠寺の伎芸天の首をかしげて微笑む姿に見とれ、頭部だけの木造のハンサムな
梵天さまの前から離れがたく魅入られておりましたが、次のお寺へ向かうべく
うす暗い本堂から出ると、何とも言えない良い香りが漂ってきました。香りに
誘われて近づいた樹木はなんと 夏蝋梅 でした。友人の作句
「緑陰の奈良の古寺に夏蝋梅」 以前鎌倉のお寺でみつけたよ。とblogで
知らせてくださったので、ここ、奈良でも一目でわかりました。
馥郁とした香りと爽やかなたたずまいが素晴らしい仏像の余韻のように素敵です。